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「コミュニケーションは正しさより安心感」

昨夜。
食洗機の「カチッ」という軽い音が、リビングに響いた。

その直後だった——
妻の「いやだ!!」という声が弾けたのは。

食器の位置が、どうも気に入らなかったらしい。
振り返った妻の顔は、まるで雷が落ちたみたいに一瞬で曇っていた。

その“表情の変化”を見た瞬間、
俺の中で、長年の救命士としての感覚がスイッチのように入った。

——感情は顔に出さない。
——声のトーンを乱さない。
——相手を不安にさせない。

24年間の現場で、真夜中だろうが嵐だろうが、
どんな状況でも“冷静”を演じ続けてきた。
それが癖になっている。

だから、妻の反応を見て、つい口にした。

「ママって、すぐに思いを口にするよね。
 俺はいったん飲み込むけどね。」

妻は一瞬キョトンとして、
そのあと「だって気になるんだもん」と笑った。

その声が、なんだか子どものように正直で、
逆に俺は少しだけ胸が温かくなった。

考えてみれば、妻は家事にこだわりがある。
元々、感情を包まずに表に出すタイプだし、
それは“女性特有の安心の取り方”なのかもしれない。

俺は長年、感情を制御することで相手の安心を守ってきた。
妻は、感情を出すことで相手の安心を得ようとしている。

——同じ“安心”なのに、表現の仕方がまるで逆。
その事実に、改めて気づかされた夜だった。

コミュニケーションは、正しさで測れない。
“安心の形”が人によって違うだけなんだ。

ビジネスも同じだ。
利用者さん・スタッフ・家族…
みんな、違う価値観や感情の出し方を持っている。

大事なのは、
自分のやり方を押しつけることでも、相手を矯正することでもない。

「この人はどういう安心の取り方をするんだろう?」

その視点さえ持てれば、
すれ違いは驚くほど減るし、関係は一気に良くなる。

食洗機を開けたたった1秒の出来事から、
こんなにも深い学びがあるんだから——
人生って、やっぱり面白い。

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