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「奇数生まれはだめ?──高校中退の話から、親の覚悟を考えた夜」

私には子どもが5人います。


にぎやかです。正直、毎日が現場です。

一番上の子は、高校を中退しました。
二番目は、自分の夢を追って、今も必死に頑張っています。
そして三番目。
最近、ぽつりとこう言いました。

「高校、辞めたい」

正直、胸が少しざわつきました。
でも、救急の現場で何百、何千という人生を見てきた私です。
「人生は一本道じゃない」
それは、もう体に染みついています。

その話を、二番目の子にしたときのことです。
リビングのテーブル。
夕飯の匂い。
テレビの音が少しうるさい中で、私は何気なく言いました。

「三番目がさ、最近中退したいって言ってるんだよね」

すると、二番目の子が、少し口角を上げて、苦笑しながら言ったんです。

「やっぱりさ、奇数生まれの子ってだめなんじゃない?」

……思わず、笑ってしまいました。
なんだそれ、法則でもあるのか?って。

でも同時に、心のどこかで自分に問いかけていました。

「俺は今、何を見ようとしているんだ?」


レッテルは、楽だ。でも危うい。

奇数生まれ。
高校中退。
うまくいっている、いない。

人は、すぐに“わかりやすい箱”に入れたがります。
そのほうが、考えなくて済むからです。

でも、救急車の中で私は何度も見てきました。
「優等生だった人」が、ある日突然つまずく姿。
「問題児」と言われていた人が、誰よりも家族を守っていた姿。

人生に、きれいな法則なんてありません。

高校を中退したから失敗?
違います。
それは「その人の、今の選択」なだけです。


子育ては、コントロールじゃない

親になると、つい思ってしまいます。

この道を行けば安心だ
これを外れたら不安だ

でも本当は、
子育ても、仕事も、福祉も同じです。

人は管理できない。伴走するだけだ。

数字や結果だけを見てしまうと、
その人の「途中の努力」や「迷い」が見えなくなります。

私は24年間、命の現場に出続けてきました。
その中で、はっきり分かったことがあります。

人生は、遠回りした人のほうが、
人の痛みがわかることがある。


親として、今日できること

奇数生まれでもいい。
偶数でもいい。
中退してもいい。
立ち止まってもいい。

大切なのは、
「あなたの人生を、私は見ている」という姿勢です。

手を出しすぎず、
突き放しすぎず、
信じて、待つ。

それは、簡単じゃありません。
でも――

今日も、悩みながらでいい。
笑いながらでいい。
一緒に考え続ければいい。

人生に「だめな奇数」なんて、ありませんから。

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